金銭貸し借りトラブルにも「内容証明書」が有効です!

お金の貸し借りをする際は、「金銭消費貸借契約書」を作成しましょう。

しかし、契約書を交わしていたにも関わらず、「貸したお金が返してもらえない」「売掛金が回収できない」などのときに、「内容証明書」「債務承認弁済契約書」を活用するのも一つの手段です。

他に「支払督促」「少額訴訟」といった、裁判所を通じての催促方法もありますが、いきなりそれをやってしまうと相手方が頑なになってしまい、らちが明かなくなってしまうケースが見受けられます。

ですので、まずはお手紙の一種である「内容証明書」から始めるのがよいのですが、送付するタイミングが重要になります。不意に(まるでけんかを売るように)内容証明書を送りつけるのではなく、普通の通知で明細書や請求書を送付し、それでも支払がなければ振込用紙を送付するなど、一定のプロセスを踏むことも考えなければなりません。

その上で、相手方に誠意が見られない場合は内容証明書での通知となりますが、その後の相手方との関係などを考慮することが重要です。その人と今後もお付き合いをしていきたいのか否かは、はっきりさせておきましょう。

書面の文章にも注意が必要です

自分に不利な事項、違法な内容、脅迫的な文章などを記載して送付した場合、明確な証拠として残ることになります。そうなると、内容証明書を出すことにより、かえって自分が不利な立場に立たされてしまうことになります。

また、今後裁判をすることを前提として、証拠のために内容証明書を出しておくというのならよいですが、できる限り裁判にせずに回収したいと望むのでならば、それが可能になるような効果を狙った内容証明書でなければなりません。

内容証明書を作成するにあたって大切なこと

内容証明書を作成するにあたって大切なことは、その後の展開を意識した内容にするということです。
請求する金額が比較的少額の場合なら、内容証明書だけで回収できるかもしれませんが、金額が大きく、相手方にすぐに返済できる資力が期待できないときなどは注意が必要です。

送った内容証明書に対し相手方が、「もう少し返済期限を延ばして欲しい」というのであれば、全額の回収だけを主張するのではなく、時間がかかっても確実に回収ができるよう「債務承認弁済契約書」を作成しておくべきでしょう。

当事務所では、依頼者の置かれた状況を十分に考慮した上で、できる限りお力になれるように心がけております。

内容証明サンプル