結婚契約書の公正証書とは
結婚経験がある方はお判りでしょうが、夫婦生活は決して生易しいものではありません。実際に結婚して共同生活を始めると、結婚前には考えなくても済んだ数々の問題に直面することがあります。
収入・家計のこと、家事の分担のこと、子供のこと(欲しいか否か、教育方法)、親との同居・介護のこと、友達や親族との付き合いのこと、お互いのプライバシー(趣味や電話・メール)に関すること、配偶者の浮気・暴力等々です。
これらの諸問題については、もちろん現実の生活の中で生じたときにその都度話し合う必要がありますが、問題が起きてから初めて話し合うのと、あらかじめ問題を想定して一定の約束を決めておくのと、どちらが解決の近道でしょうか。明らかに後者だと思います。
最近、テレビや新聞などのマスコミでも取り上げられるようになりました「結婚契約書」という書面があるのをご存知でしょうか?
「結婚契約書」は、結婚生活において生じるであろう諸問題について、その夫婦にとって大事だと思われる事柄に関して「事前に約束を取り交わしておき、あらかじめ解決の糸口を見つけやすくするもの」です。
「結婚」は本来、希望に満ち溢れるものです。結婚をしたら、夫婦として「行きたいところ」や「やりたいこと」など、楽しみがたくさんあります。
しかし、その一方で夫婦生活は結婚前には深く考えていなかった、多種多様な問題に直面してしまうことも。
特に、収入や家事の分担・介護・お互いのプライバシーに関わることは、夫婦といえどやはり事前に約束ごとを決めておきたいですよね。
これらの約束事をしっかり決めておき、夫婦で共有しておけば問題に直面した時に解決への近道となります。
その結婚契約書を公正証書とすることによって、公文書としての信頼が生まれ、執行証書としての機能も加えることができます。
また、手間はかかってしまうものの、契約内容の修正や撤回変更も可能。より良い夫婦関係を続けていくためには、ぜひ活用したいもののひとつです。
そこで、法的効力のある「結婚契約書」について詳しく解説していきます。