お金の貸し借りは人間関係において非常に敏感な問題です。友人や家族、知人にお金を貸す場面は誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。しかし、契約書なしでお金を貸すことは非常にリスキーな行為であることを忘れてはいけません。この記事では、契約書なしでお金を貸すリスクについて詳しく解説し、適切な対策を考えてみましょう。

1. 法的な保護がない

契約書がない場合、法律的な保護を受けることが難しくなります。貸し借りの条件や返済期限が明確に記載された契約書があれば、貸主は法的に自分の権利を主張することができます。しかし、口約束だけでは証拠不十分とされることが多く、トラブルに発展した際には法的な手段を取ることが難しくなります。

2. 返済リスクが高まる

契約書がないと返済のルールがあいまいになり、借主が返済を怠る可能性が高まります。口約束だけでは借主の責任感が薄れ、返済が遅れることも少なくありません。また、貸した金額や返済期限が明確でないため、後になってトラブルが発生することが多々あります。

3. 人間関係の悪化

友人や家族との間でお金の貸し借りが原因で人間関係が悪化することは避けたいものです。契約書なしでお金を貸すと、返済が滞った際に感情的なもつれが生じ、友人関係や家族関係にヒビが入る可能性があります。契約書を作成することで、お互いの責任を明確にし、関係を守る手助けとなります。

4. 利息や手数料の問題

契約書がない場合、利息や手数料に関する取り決めも不明確になります。これが原因で後々トラブルになることもあります。例えば、貸した金額に対して利息を設定する場合、契約書があればそれに従った計算が可能ですが、口約束では曖昧さが残り、誤解が生じることがあります。

5. 法的手段の困難さ

契約書がない場合、万が一返済が滞ったときに法的手段に訴えることが難しくなります。法的手続きには証拠が必要ですが、口約束だけでは証拠として不十分なことが多いです。契約書があれば、裁判所での証拠として使用できるため、法的手段を取りやすくなります。

まとめ

契約書なしでお金を貸すことは、法的保護の欠如、返済リスクの増大、人間関係の悪化、利息や手数料の曖昧さ、法的手段の困難さといった多くのリスクを伴います。これらのリスクを避けるためには、必ず契約書を作成し、貸し借りの条件を明確にすることが重要です。もし、どうしても契約書を作成するのが難しい場合は、少なくともメールやメッセージでのやり取りを記録として残しておくことをお勧めします。

お金の貸し借りは慎重に行い、トラブルを未然に防ぐための対策を講じることが大切です。契約書を作成することで、安心してお金を貸し借りできる環境を整えましょう。

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保坂 一成
保坂 一成
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